昨日の続きです。
決勝までの数時間の間にギア比を変更し、ホイールとタイヤも替えることにしました。
分担して作業を進め、スプロケットは交換完了、チューブも交換して装着し、
空気を入れて作業完了!・・・かに思えた。先にリアを交換し、次いでフロントの作業に取り掛かっていたところ
ド―――――ヾ(´ω`)ノシ―――――ン!!!というけたたましい音がピットに響き渡った。周囲からギャラリーが寄ってきて
恥ずかしい思いをしながら、確認するとなんとタイヤがリムから外れてバーストしていた。
誰が触ったわけでもなく、何か過重を掛けていたわけでもないのにいきなり爆発したので驚かないはずがない。
仕方がないので新たなチューブとタイヤに取り替え、リアに空気を入れ、またフロントの作業に取り掛かる。
しかし新たに購入してきたチューブが実は強化チューブではなく、今度はまたしても急に
シュ―――――ヾ(∵`)ノシ―――――!!!と激しく空気が抜けた。今度はチューブそのものが気圧に耐え切れなかったらしい。
リアにかかる負担が大きいため、今度はフロントから強化チューブを取り外し、
リアへ移植することに。・・・となんとここでスタート直前!懸命に作業をするも
間に合わず、結局ピットスタートとなった。全ての作業を終えた頃には20分が経過、
スタートドライバーを乗り込ませ、各部の確認をしたあとようやくスタートとなった。
7周走行後、ドライバー交代のためピットに戻ってきたソーラーカーのバッテリー残量系を見ると
なんともうほとんど残っていない。しかし走らないわけにはいかないので
走り出す事にした。しかし走れば走るだけバッテリーは使ってしまうもので、
自分が乗り込んで3周目、ついに残量計が0に!・・・って、あれ?まだまだ走るぞ?
初めに設定した電流値を使い切ってもまだまだ電圧は走行に耐えるだけ残っており、
そこからさらに4周した。ここでピットインの指示が入り、明日のために少しでも太陽から充電しようと
この日の走行は終了。まだ走れそうな感じもするけど二日目動けなかったら意味が無いので
この日は我慢。しかしその後幸か不幸か、雨が降り出した!自分達のマシンはもうピットに入れてあったため
無事だったけど、他チームのソーラーカーはもちろん走行中、しかもほとんどのマシンが
極細スリックタイヤを履く。これで用容易に予想はできるでしょう。そう、
スピン、コースアウトの続出です。苦戦する他チームのソーラーカーをモニターで見ながら
「あぁ、ピットに止まってて良かった」と一安心する自分が居るのでした。
この時点で1周差で最下位。頑張れば最下位脱出はできるか?といったところ。
毎年のことながら、実はお楽しみはここから・・・。例年のようにOBの先輩たちが遊びにきてくれた!
先輩の愛車に乗り込み、夜の町へ繰り出すのが楽しみの一つとなっているのです。
温泉へ行ってさっぱりしたあと、レストランで食事をとり、ゲームセンターで少し遊んで
日付が変わる頃サーキットへ戻りました。その後しばらく先輩たちも交えて談笑したのち、
2時ごろにパドックの上で眠りに就きました。明日の走行は午後からなので、ゆっくり眠れるはず・・・。
と思ったら朝早くスタートする別のクラスの準備の音で起こされました(眠
そのまま朝食を摂り、バッテリーの保管解除を待ちます。このレースでは
夜中の不正な充電を防ぐため、第一ヒート終了1時間半後から翌日朝10時まで
バッテリーを本部に預けなくてはなりません。その解除の時刻と共に通称「バッテリーレース」
が始まります。コントロールタワー下の保管場所から、鈴鹿の下りを一気に駆け下りてくる
台車の群れは圧巻です。自分たちもさっそく充電の準備を開始。充電効率を高めるため
太陽電池パネルに水をかけて冷やしながら充電します。幸い天気も良く、
どんどんバッテリーに電流が流れる!って少し流れすぎじゃね?こんなにパネルの性能良かったっけ?
まぁ電流が多い分にはいいや。その間、同じモーターを使っている強豪チームからの
アドバイスで(自分達のモーターはそもそもソーラーカー用じゃないため効率が良くない)
ギア比を思い切った数値に変更。時間が迫ってきたので充電を終え、グリッドに
マシンを運びます。ついに、やっと!グリッドからスタートできるのです。

今日も自分は後半を担当します。そしていよいよレーススタート。新ギア比の結果やいかに?
自分たちはスタートの瞬間は見れなかったけど、2階に居た1年生の話だと
一気に5台もスタートで置き去りにしたという。そんなに踏んで大丈夫かよ!?
快調に走るものの燃費は良いとはいえず、先生は「もっと飛ばせ」と指示。
今流行りのホイールインDDモーター(その名の通りホイールの中にモーターが入っていて
非常に効率が良い)とは違い、自分達のモーターは「高回転になるほど効率が良い」
というやっかいなモーター。遅ければ電気を食うし、速すぎても電気を食うという
扱いにくいモーターなのです。アドバイスをくれたチームのラップタイムを
参考にして燃費のいい場所を探ります。8周走行後、帰ってきたマシンを見ると
なんと残量計がほとんどゼロ!飛ばせという指示のあと一気に燃費が落ちたという。
速く走るほど大きくなる物は何か?と聞かれたら走行抵抗、空気抵抗のほかない。
つまりそのチームのように流線型のボディカウルを持たない自分達のソーラーカーには速すぎるスピードだったということ。
このままじゃ走りきれない・・・まだ3時間以上あったので、今度は逆にさっきまでのハイギア設定から
超ローギア設定に変更を試みる。その感に水をかけながら充電し、何とかチェッカーは
受けようと努力をした。残り時間は1時間半、バッテリーも何とか回復してきた。
そろそろ乗り込む準備をした。最後まで走りつづけてくれることを願い、胸ポケットには
お守りのラピスラズリ。準備はできた、さぁゴールへ向けてのラストランだ。
ローギア設定なので坂道はぐいぐい登る。ラップタイムを控えめにして、
時間を稼ぎながら走った。コース上には自分たちと同じように、力尽きて
パネルから充電中のソーラーカーもちらほら。しかし3周目後半、ついに残量計が0に・・・。
しかし、まだいける!昨日の時点でそれは分かっていた。0を過ぎても、
このバッテリーは頑張ってくれる。アクセル開度を調整して燃費の良いところを探りつつ、
とにかく走らせ続けることに専念した。後ろから元気の良いマシンがどんどん
抜きに掛かってくるので電流計とバックミラーを重点的に確認し、走らせていると
ピットから「残り20分でチェッカーだ」との連絡が!バッテリーは厳しくなってきたけど
何とか走りきってくれそうだ。そこから先は1周10分近くというスローペースで
走行して、このままいけばこれがファイナルラップ、というダンロップコーナーにて・・・。
なんと登り勾配中に電源が落ちた!キーをひねり直せば復活するものの、
どんどんスピードが落ちていき完全に停止してしまった。これはまずい。
このバッテリーの弱っている状態で、しかもコントローラーの特性上電圧が低いときに
フルスロットルかますと電源がまた落ちる。動いてくれ、そう願いつつ
踏めるだけ踏み込んでやると・・・動いた!さすがローギアードの力、リクガメのような
スピードながらもダンロップコーナーを登りきった。ここさえ通過すればもう
大丈夫なはず、ヘアピンの登りも無事通過して裏ストレートを走っていると
アナウンスが聞こえてきた。そしてコースマーシャルが手を振っている。
チェッカーだ!
そこから先はほとんど下りのセクション、追い越し車両にだけ注意して、
ついにホームストレートに帰ってきた。そしてついにゴール!あまりに嬉しくて
プラットフォーム(ピットサインとか出すとこ)に居るみんなに手を振った。
その後東コースを1周してピットに帰るんだけど、途中でコースマーシャルが
旗と手を振ってくれていたのでこちらからも手で返した。オープンカーは
空力的に不利だけど、挨拶できるのがいい。バッテリーは、この周のダンロップコーナーを
ぎりぎりで登りきるだけの容量しか残っていなかった。そしてピット前に駐車し、
8時間耐久レースは終わった。結果は2周差で最下位。でも直前まで学校で作っていた
車が、無事チェッカーを受けることができたのが嬉しくてたまらなかった。
苦労があったからこそ感動がある。ここから上は、後輩たちに目指してもらおう。
こうして今年の夏のソーラーカーレースは幕を閉じました・・・。
と無事終わったかに思えたレース、部室に戻ってからもう1事件ありました。
例の残量計を動かすためのシャント抵抗という部品が、なんと定格値の倍の電流だったのです!
今年から残量計を新しくしたためこの部品も交換しなくてはならなかったのだけど、
先生も生徒も全員が気付かなかった。バッテリー消費が激しすぎるように思えたこと、
ソーラーパネルから充電が多すぎたこと、そして残量計が0になっても走りつづけたのは
すべてこいつが原因だったのです・・・トホホ。。。
とまぁ、いかがでしたでしょうか。最後までこの見苦しい日本語をご覧になった方で、
興味を持たれた方はぜひ来年、夏の鈴鹿に行ってみてください。無音で100km/h以上で
疾走するソーラーカーには、迫力こそないもののそれにしかない魅力があります。
さらにこのレース期間中の週末はパドックへ自由に出入りでき、サーキット
体験バスなども運行されるので、モータースポーツファンの方は、それだけでも貴重な体験となることでしょう。
- 2007/08/08(水) 02:30:11|
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